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4.192019
換気されないリノベーションの落とし穴-換気扇を回すと下水臭
東京都目黒区にてリノベーションしたマンションに2月にご入居されたのですが、換気扇を回すと下水臭がするので換気調査を致しました。
築39年で4年前にリノベーションされていて、ご入居前はクロス等のリフォーム済み物件です。
目次
下水臭の元は?
販売店(仲介業者)さんの調査では寝室のエアコンのドレンホースから逆風が原因と判断されました。
配管は壁内に隠蔽されていて、点検口からドレンホースにウォーターベスト(逆流防止弁)が設置されているのですが、本来は水が貯まって弁が一方通行に開くのですが、何故かストッパーを超えて逆方向に開いていたそうです。なので換気扇を回すとドレンホースの下水臭がしていたのでしょう。
これで解決・・・には至らず、ニオイはかなり減少したのですが換気扇を回しても換気がされず、お料理の煙やお風呂の湯気は排気されないままです。
換気がされない原因は?
それと24時間換気扇が「常時運転」されないのも?でした。前入居者さんが24時間換気を解除していました。(理由は後程判ります)
リノベーション工事の前後図面を拝見させて頂きました。
キッチンとトイレの位置を変更しているのですが、元のキッチンには給気口と排気口は設置されていますが、キッチンを変更したので排気ダクトを延長して排気口に繋いでいますが、唯一の給気口は寝室に変更したたにめ塞がれています。
現況でも気付いていましたが、図面上でも解る様に給気口が1ヵ所も有りません。
図面内①部分の外壁側には給排気口が有りますが、室内側の給気口はボードで塞がれています。
図面内③部分のACスリーブは上下2ヵ所中したの1ヵ所はボードで塞がれています。
図面内⓶部分の浴室・洗面・トイレの排気口外壁側で、浴室排気口を3室換気で利用していますが旧洗面の排気口はボードで塞がれていて、旧トイレの排気管は天井裏で切断された状態です。
換気がされない原因は給気不足です。「陰圧状態」で、給気がされないまま換気扇を回しても排気はされず、給気を摂ろうとしてACドレンホースから強引に吸引作用が働いて逆流弁を持ち上げた様です。
給気の確保
外壁に穴をあける訳には行きませんから既存の穴を利用して給気を確保する事にしました。
図面内①部分の元キッチン給気口跡のボードに穴を開けて24時間換気用の給気口を設置しました。
図面内③部分のACスリーブ2ヵ所を給気口に変更のため、ボードで塞がれた箇所穴開に穴を開け、内部清掃。
75фの24時間換気用給気口を上下に2ヵ所設置しました。
図面内⓶部分の旧トイレの排気ダクトを利用してレンジフード用の給気ダクトを設置する事にしました。
洗面所の天井に点検口を設けて、切断されているダクト管を廊下まで延長して断熱材を巻きました。
キッチンに近い廊下の天井に給気口を設置しました。
改 善
給気口を4ヵ所設けたことで換気が出来る様になりました。
前述の24時間換気が解除されていたのは、前入居者さんも給気が取れない状況で換気扇が回っていれば生活に支障をきたしたのでしょう。
換気とは、排気と同時に同量の給気が必要です。
給気なくして換気はされず、バランスが悪いと給気不足で玄関ドアが重くなったり排水口から給気しようとするので下水臭を伴います。
リノベーションで間取りの変更やリフォームでボードの張替え工事の時に、給気口の見映えが悪いと塞がれる事が多く見られます。
部屋内からは判断できませんが、外側の通気キャップと照らし合わせれば塞がれたか堂化の判断が出来ますよね。
古いマンションの場合はエアコンの配管スリーブが天井と床付近に両方設けている場合が多いので、それを給気口に利用が出来ます。
今回、設置した給気口はメンテナンスがし易い様にガラリ部の脱着可能な製品を選びました。
ご入居されて2ヶ月目に「やっと正常な生活ができると!」と喜んでおられました!!
【ダクト清掃の記事】
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